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  • 執筆者の写真Kudo

「仕事のケガで休職したら給料はどうなる?労働基準法上の災害補償と企業の責任」


労働基準法上の災害補償

1. 仕事にケガや病気はつきもの

誰もが経験する可能性のあること、それが仕事中のケガや病気です。例えば、こんな出来事を想像してみてください。

  • 高所で足場を組んでいた従業員が鉄骨を落とし、下で作業中の仲間に命中させてしまいました。その結果、深刻なケガを負うこととなりました。

  • 金属をプレス加工する作業中、いつも通りに行うつもりが指を誤って挟んでしまいました。小さな瞬間のミスが、大きな痛みとなりました。

  • 月末の経費処理でミスが連発し、結果的に過度の残業が続きました。その負担が重なり、心身ともに疲弊して、うつ病と診断されました。

このように、仕事におけるケガや病気は、予測できない出来事として私たちの人生に干渉します。入院や通院が必要になることもありますし、長期間の休職や障害が残ることもあります。最悪の場合、命を落とすことさえ考えられます。こうした出来事は、私たちの日常生活にも大きな影響を及ぼす深刻な問題です。


2. 仕事のケガで休職したら給料は?

私生活でのケガや病気は、自身の事なので本人が治療費を払って通院等することになりますが、仕事が原因でのケガや病気は、本人(労働者)が治療費を払うべきでしょうか?それとも、会社(使用者)が?

「会社が命じた仕事でケガをしたのだから使用者が払うべきだ」「本人のミスなのだから労働者が責任を負うべきだ」いずれの見方もできますが労働基準法では、「第八章 災害補償(第七十五条-第八十八条)」にて、明確に定めています。

(療養補償) 第七十五条 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、使用者は、  その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない。 2 前項に規定する業務上の疾病及び療養の範囲は、厚生労働省令で定める。

以上は第七十五条ですが、「使用者が療養費を負担しなければならない」としています。

このように、業務上の負傷や疾病は、原則として、使用者が治療等にかかる費用を負担してその責任を負うべきと定められているのです。


3. 労働基準法で定められている災害補償の種類

ケガや病気に遭うと、通院で済んだり、入院が必要になったり、休業せざるを得なくなったり、、、ケガや病気の程度によって、治療の内容や期間が異なります。そのため、労働基準法における災害補償も、それに応じて補償の種類を定めています。以下がその種類と要約となります。

※要約部分は、法律の文言そのままではなく、かみ砕いた文章にしています。

療養補償(第七十五条)

労働者(従業員)が、業務上、ケガや病気にかかった場合…

→使用者(会社)は治療のための費用を負担しなければならない。

休業補償(第七十六条)

障害補償(第七十七条)

遺族補償(第七十九条)および葬祭料(第八十条)

上記のように、労働基準法上、会社は業務上のケガや病気によって従業員が通院した場合や休業した場合に、会社がその費用を負担しなければならないと定めています。


これは結構重い責任を会社に課していると言えます。会社の従業員の方は、業務上の命令や指示を受けて仕事してその対価を生活の糧としているため、仕事上のケガや病気に対して補償するのは当然のことといえるかもしれませんが、いつ発生するかもわからないケガや病気に対して費用が支払えるように、現金を準備するなど何かしらの手段で備えておかなければいけないことになります。


4. 労災保険の活用

でも、会社は個人とは異なり、資産の多くを現金で蓄えているわけではありませんよね?また、企業によっては経営状態があまり良好ではなく、急な費用を支払う体力がないこともあります。このような場合、「うちの会社って万が一の時に費用を支払ってくれるのだろうか」と心配になり、仕事どころではなくなってしまいますね。ここで登場するのが「労災保険」です。


このブログでは、「労働災害」のタグが付けられた記事を通じて、労災保険の詳細な説明や労災の予防策、備えについてもお伝えしていきます。

次回の記事では、従業員の方が業務中にケガや病気に遭った際の備えとして活用できる「労災保険」について詳しく解説します。ぜひ次回の記事もお楽しみに。

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